カルシウム(カルシュウム、Ca)を上手に摂取するための基本は、バランスのよい食事をとることです。多くの食品をバランスよくとることで、カルシウム以外にも骨に必要な栄養素であるミネラルやビタミンも摂取することができます。

またカルシウムは骨の形成にも重要な役割を果たしています。骨には私たちの身体を支え、内臓を守る働きがあります。カルシウム不足は将来的に骨粗鬆症のリスクを高める可能性がありますので、若いうちから意識して摂取することが重要です。


カルシウムの摂取基準

私たちは一日にどれくらいのカルシウムを摂ればよいのか、食事摂取基準があります。

日本人の一日カルシウム摂取量目安
年齢(歳)一日目安量(mg)一日目標量(mg)一日上限量(mg)
18~29 900650 2300
700600
30~49 650600
600600

なお「目標量」とは、カルシウムの摂取量が少ない日本人のために設定された基準です。実際、国民健康・栄養調査によると、日本人の1日の摂取カルシウム量は平均510ミリグラムと一日目安量よりもかなり少ない状態です。

カルシウムの摂取効率を高めるビタミンD

魚類やきのこ類に多く含まれているビタミンDには、カルシウムの吸収効率を高める効果があります。ビタミンDは食品から摂取するほかにも、皮膚を日光に当てることで私たち自身でビタミンDを作ることもできます。実際に血液中のビタミンDの80%は日光を浴びた皮膚で作られています。

きのこ類に多く含まれるビタミンDですが、少しの工夫でより多く摂取することができます。スーパーで買ってきた干しシイタケを30分から1時間ほど日光に当てることで、シイタケ中のエルゴステロールがビタミンDに変化し約10倍に増えます。

ただしビタミンDを取りすぎると、血液中のカルシウムの動画上昇し、血管壁や心筋、肺、胃などに多量のカルシウムが沈着し、腎障害などをおこしてしまうケースがあります。通常の食事では問題ありませんが、栄養補助食品(サプリメント)でビタミンDを補っている場合には1日の摂取量が50μgを越えないように注意しましょう。(干しシイタケ1枚で0.3μgです)

カルシウムの多い食品・食べ物

カルシウムの吸収率が高い食品としては、牛乳がもっとも高く吸収率40%もあります。200ml中に200ミリグラムのカルシウムを含み、吸収率も高い牛乳はカルシウム摂取に最適な食品といわれます。

また骨ごと食べられる小魚(吸収率33%)もカルシウムの宝庫といわれます。